CG制作の料金相場

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弊社では以前「1分=100万円」という相場を提唱し、その情報が他の情報サイトなどでコピーされて出回っています。しかしこの情報は2015年頃の相場であり、物価が高騰している2023年現在は全く違う実態となっています。今年弊社では周囲のCG制作会社の横のつながりで情報収集を行い、新しく相場の情報を書きなおしました。御高覧ください。

CG制作費用の一般的計算方法

ほとんどのCG制作会社は「人工(にんく)」という単位で請求金額を割り出しています。例えば「1人工」というのは「一人のクリエイターが一日フルに稼働した」という意味です。この1人工の相場ですが、昔は業界内ではおよそ5万円と言われていました。しかし2022年以降の物価高騰が影響し、人件費も高騰しています。2023年4月現在、相場としては1人工あたり7万円程度を覚悟しておいたほうが良いかと思います。
また、CG制作会社というものは四六時中仕事がある性質の会社ではありませんし、ハードウェアやソフトウェアにかなり先行投資が必要です。このように会社を維持するために必要なコストを計算すると、大体この相場観がギリギリのラインと言ってよいと思います。
では実際のCG制作現場では、どのようなスタッフがどのように働いているのでしょうか?この「1人工=7万円」という相場を頭に入れた上で、作業工程を追いかけてみましょう。

CG制作の作業工程

CGの仕事を受注する場合、まず窓口になるのが「CGプロデューサー」です。プロデューサーですから、予算管理やスケジュール管理も行います。
また、このプロデューサーが兼務することも珍しくありませんが、クライアントである放送局や番組制作会社の意向を踏まえつつCGのコンセプトを決定してコンテにするのが「CGディレクター」です。
このディレクターが決定したコンテを基にして、モデリング、レンダリング、レタッチ編集という、大きく分けて三段階の作業を経て、納品物であるCG動画カットが完成します。
以下にもう少し細かい工程を含めた表をご紹介します。

①プロデュース 接客を行い聞き取りし、お客様の意向を基に制作全般を監理する
②ディレクション CG動画のクオリティの設定や、コンテワーク、カメラワークの決定などを行う
③モデリング CGの基素材となる三次元形状を造り上げる
④テクスチャリング 三次元形状に質感を付ける
⑤アニメーション モデリングで作った三次元モデルに動きを付ける
⑥レンダリング 動きを付けたCGのプロジェクトデータから動画ファイルを描きだす
⑦レタッチ レンダリングで描きだした動画ファイルに加工や編集などを行う

ズバリ!CG制作費用の相場は?

結論から申し上げますと、さほど複雑でないCGカットの制作で、複数のカットを同時にご発注いただいた場合で10秒1カットで20万円~25万円」が相場となります。
もちろん、ひとつの映像作品で大量受注した場合は、もっと安価になります。逆に要求水準が高くなり、工数もかさめばより高額となるでしょう。ここではそんなCG制作費用に関する考え方をご説明してみたいと思います。

相場は「1分=140万円」

一般的によく言われていることですが、「1分140万円(2023年4月時点)」という相場が業界内でのひとつの基準となっているようです。私たちのアライアンス各社も、概ねこの基準に則って金額を算出している会社ばかりです。そしてこの相場は過去に多くのCG制作者たちが守ってきた相場ですので、抜け駆けで安価にすることは業界全体の不毛な価格競争を起こさないためにも重要なことと、どのCG制作会社も思っています。まず基本的な値段は変わらないと思って良いのではないでしょうか。
多くのCGは300フレーム、10秒を基準にして1カットの映像を構成することが多いので、1分140万円の相場から逆算すると、正価では大体1カットが20万円~25万円程度になることが多いようです。

大量発注いただければ安価になります

大量発注していただいた場合、手配に関わる人件費(打ち合わせのための移動費、人件費)などは受注カット数に関わらずあまり変わらないことが多いので、1カットに対する手配費用が減少する傾向になります。そのため、結果として1カットの価格は下がります。
また、大量発注いただく場合、ひとつのCGモデルを改編して複数のカットを作成するようなパターンが多くなります。こういった場合は工数そのものも減るため、結果として1カットあたりの費用が下がる傾向があります。
よくある事例ですと、1時間尺のテレビ番組のような作品の中で使うCGをすべて制作すると、およそですが30カット程度になることが多いですが、この位の数がまとまると、1カットあたりの費用が15万円程度に下がることが多いように思います。

 

CG制作費用はどうして高いのか?

「高すぎる」「まだまだ下がる余地がある」と言われるCG制作費用ですが、実のところ作業自体のワークフローの効率化は進むところまで進んでおり、これ以上ディスカウントするのは難しいのが実情です。また、CG制作会社の中だけでは解決することができない「お客様のご事情」があり、値段が高くなることが多いというのが現実です。
以下のリンクでは、どうしてCG制作費用が下がらないのか?その理由について触れています。

>>CG制作費が高くなる理由

CG制作費を安価にするコツは無いの?

テレビ番組制作会社の方々がCG制作費用を安価にするコツのようなものを知っているだけで、大幅にコスト削減になる可能性もあります。私たちCG制作会社も、安価に1カットを制作することができれば、その分顧客を増やすことにつながりますので結果としては利益になります。
以下のリンクで、番組制作会社が知っていて損はないCG制作費を安価に済ませるコツについてご紹介します。

>>CGを安価に作るコツ

テレビ番組用CGの相場

一般的なテレビ番組でのCG料金をご説明します。数がまとまっていることが多いテレビ番組のCGは、若干、一般的なCG制作の費用よりもリーズナブルな料金体系になっています。

>>テレビ番組用CGの料金相場

運営会社デキサでのCG制作料金解説ページ

CG制作当サイトを運営しておりますデキサホールディングス株式会社のサイトでも、CG制作の料金について詳しく解説しています。
このサイトを更新しております2023年4月現在、東京23区内で食品の価格が昨年比で8%以上の値上げとなっております。こうした物価高騰を受けてCGを制作する各社、またCGを活用した映像/動画を制作している映像制作会社などが、将来的な賃上げを視野に値上げを行っています。
デキサホールディングス株式会社でも、上記のような経済的な動向を注視しながら、同時に企業努力を重ねつつCG制作費用の標準的なレートをリードする存在であろうとしています。
ぜひ、下記リンクから参考としてCG制作費用のページをご参照ください。

>>参考~CG制作会社デキサのCG制作費用のページ